【かりの日常】「美しい陰キャラ」タチツボスミレ

かりの日常
戦略的「美しき陰キャラ」

今日、お散歩をしていたら、見つけちゃったんです。

森の陰キャラ
しかも、美しい子。

今日は、この子が、

どんな陰キャラなのか?

観察し、そして、

なぜ陰キャラという道を歩んだのか?

仮説を立て、調べ、考察しました!

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どんな「美しい陰キャラ」なのか?

どんな子なのか?

その見つけた子がコチラ。

美しい!

森でも街でもよく見られるタチツボスミレです。

ただ、どうしても花がうつむき加減・・・

なぜだ。

他のタチツボスミレも観察してみましょう。

はい。

こちらも、うつむき加減。

では、近くにあった他のスミレはどうでしょうか?

↓ケマルバスミレ

同じスミレでも、↑ケマルバスミレは、上を向いています。

もう一度、↓タチツボスミレを見てみましょう。

うん。

タチツボスミレは、ブレずに

あっちも、こっちも、どの子も、

うつむき加減

という事で、

私は、タチツボスミレを「陰キャラ」認定しました

ただ、陰キャラでも美しいので、「美しい陰キャラ」と呼ぶことにします。

なぜ、「陰キャラ」の道を選んだのか?

私が考えた仮説は、以下の通りです。

≪仮説≫

  • (仮説A)日影だったため、日が当たらず下を向いた
  • (仮説B)粉してくれる昆虫が入りやすい角度だから
  • (仮説C)気持ちの問題

(仮説A)日陰だったため、日が当たらず下を向いた?

日光が関係しているのでは?

という事ですが、既に日光との関係が知られている植物があります

例えば、みなさんご存知「ひまわり」
太陽の動きに併せて花の向きを動かし、最大限、日光を集めています。

他にも、「たんぽぽ」
こちらは、太陽が昇るにつれ、花びらを開き、太陽が沈むと花びらを閉じます。

では、今回の主役である陰キャラ「タチツボスミレ」に話を戻します。

今回の撮影をした時刻は、お昼の13時

太陽ギラギラタイム

また、写真からも分かる通り、他の物の陰に邪魔されることなく
とても良く日が当たっています

うーん。太陽は関係なさそう!

(仮説B)受粉してくれる昆虫が入りやすい角度だから?

では、次に「受粉してくれる昆虫が関係しているのでは説」について。

実は、スミレと昆虫の間には、深い関係が知られています!

それが、スミレの花の最大の特徴「距(きょ)」

「距」と言う構造は、これは花の後ろに突き出たポケットで、
この奥の方にあまいがあります。

↑ほら、花の入り口から「距」まで遠いでしょ?

あえてこうする事で、「距」の中に口先が届く虫だけが入れるようにしています。(入れる虫を限定する事で、体についた花粉を同じ仲間のスミレに運んでもらう仕組みです。)

あ、写真を撮っている間にビロードツリアブが!!!

写真は取れませんでしたが、全身1.5㎝程の小さなアブ。口先が全身の3分の1くらいで、とても長い!

タチツボスミレの蜜を吸っていきましたよ!

意外と、

ビロードツリアブにとっては、
うつむき加減の陰キャラstyleは、あまり関係のないようです。

その後も他の虫を待っていましたが、今回は現れませんでした。

なんとも言い切れない結果。

(仮説C)もしかして、気持ちの問題!?

はい。これだ!と言いえないまま「仮説C」まできてしまいました。

もう、

「もしかして、気持ちの問題」なのか?

最初は、冗談で書きましたが、調べていくうちに

なんと、

「陰キャラ」「タチツボスミレ」

気持ちの共通点を見つけました!

その共通点とは

「自己完結型」

あるサイトの「陰キャラの特徴」のひとつにこんな項目がありました。

ワイワイするような行動があまり好きではない。例えばゲームやアニメなど、家で1人ゆっくりとリラックスして楽しめる趣味を満喫する傾向にあります。コミニケーションが苦手なので、インドアな自己完結型のコンテンツに没頭していて、必要最低限しか外出しないような行動をとりがちです

なぜ、これが「タチツボスミレ」と同じかというと、

タチツボスミレは、虫や他の花に頼ることなく、

1つの花だけでも種を作ることができるからです!

実は、タチツボスミレ、春にお花を咲かせ、ビロードツリアブのような虫に受粉してもらった後も、「閉鎖花(へいさか)」を作り、種を作っています!

「閉鎖花」とは、イメージするスミレの花とは違い、緑色の蕾のような花です。これ、名前の通り、咲きません。

閉鎖花の中で、自家受粉します。
自家受粉とは、
花粉が同じ花の中にある雌しべに着いて受粉し、種を作ることです。

つまり、タチツボスミレは、

1人(1つの花)でも子孫を残せる!

なので、もし春に受粉ができなくても、その後も閉鎖花で種を作れるため、春のお花はあまり気張らなくていい?のかもしれません。

なんとも戦略的な

「美しい陰キャラ」

タチツボスミレ、侮れないですね。

かりの一言

はい!ということで、「美しい陰キャラ」を紹介してきました。

人も植物も、見た目で判断してはいけませんが、

見た目から、様々な想像が膨らむこと

おもしろいですね。

ちなみに私は、タチツボスミレだけで5時間、楽しみました。

良かったら、皆さんも

身近な自然の中に隠れる「?」を面白がってあげてみて下さい。

byかり


美しき小さな雑草の花図鑑

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